出店

  • 文学フリマ東京42振り返り

    文学フリマ東京42振り返り

    もう2ヶ月前のことになるのですが、文学フリマ東京42出店、無事終了しました。ほんとうにいまさらすぎる。当日弊ブースにお越しいただいたみなさま、ありがとうございました。

    前回は詩人・山内優花氏との共同出店、今回はひとり。ブースを常に見てくれ、考えてくれる自分以外の人間が隣にいるのってめ〜っちゃ助かるんだなと今回痛感しました。若干心細かった。と同時にひとりの気楽さも味わい、なるほどこれが東京の文フリなのねと規模感を体感することもできたので、総じて良い1日でした。

    今回の文フリ(と前回参加した文フリ京都10)に関しては、「正気じゃない夜に語りたい」の面々とXのスペース上であーだこーだ不遜なこと込みでしゃべり、それをアナログな方法で再録音/Podcastとして配信し直したもの(音質がけっこう悪いのが心苦しいですが……)があるので、そのさらなる語り直し、書き直し、かんたんなまとめ、みたいなことを以下に書こうと思います。

    当日まず驚いたのは、開場して即わたしのブースめがけてやってきた人がいたこと。そしておそらくわたしの読者ではなさそうだったこと。Webカタログの情報を見て「これは絶対に買わねば」と思い、来ました、とその人は言っていた。そんなことってあるのか。あるんだな。すごいことだ。と素朴に驚きました(驚きつつ接客していたのでアワアワして「疎通」を渡しそびれてしまった。無念)。見る人は見る。隅々まで見る。そしてそういう人はどのブースにも必ずいる。そのブースの人が情報を出し惜しみしない限り。

    両隣のブースにも刺激を受けました。どちらのブースもそれぞれ違う意味で元気で、良い意味で愚直に情報を出している感じがした。会場の規模感やアテンション・エコノミー的な状況に拗ねていなかった。そしてちゃんと売れていた。隣のブースに来たお客さんが「立ち読みコーナーで読んで気になって来ました」と言っているのが聞こえて、「こんなに出店者がいるなら立ち読みコーナーに置いてもあんまり意味がないだろう」と踏んで何も置かなったことを反省した。SNS、Webカタログ、note、当日・現地の各所。とにかく出せるところには出せる限り手間を惜しまず腐らず真っ直ぐ情報を出すことが大切なんだと思い知りました。そういう手を尽くした出店者のブースには必ず人が来る。規模がでかくなったからひとつひとつのブースに云々と言い訳したらいけない。売れない理由を探して嘆くくらいなら、売れるための種を一粒でも多く撒くべきだ。そういうことを隣のブースから教わりました。ここまで書くのはもはやキモいかもしれないけれど、今回両隣のブースにはめっちゃ感謝しています。とにかく元気をもらった。ありがとう。

    肝心の売上に関しては、今年の1月に出店した文学フリマ京都10とほとんど変わりませんでした。交通費を差し引くと京都のほうが……といった感じ。おもしろい。要因はおそらく複数あって「そもそも京都は共同出店だった(弊ブース目当てに来るであろう人がひとり出店よりそもそも多い)」「入場料の無料/有料の違い(京都の場合は”へ〜なんか今日イベントやってるんだ”というノリで入ってくる人がそこそこいたように思うが、東京の場合は文学フリマめがけて会場に来る人しかいない。それによって人の流れや接客態度も変わってくる。体感では京都のほうが積極的にコミュニケーションを取ってくる人が多かった)」「みやこメッセと東京ビッグサイト(これは入場料の話に近い。街なかにあるみやこメッセとイベント特化的な埋立地にある東京ビッグサイトでは”たまたま来た人”と”めがけて来た人”の比率がかなり変わる)」「告知の積極性」「販売物の鮮度(京都は『ホームページ』の初売りでもあった)」、ざっと挙げるとこんなところかなと。ほかにもありそう。今後も各地の文フリに出店していって自分なりの居方、伝え方、売り方を獲得していきたいですね。

    おもしろかったのは、京都の文フリでは大活躍だったSquare端末による電子決済を、東京の文フリではほとんど使わなかったこと。上に書いた要因(当日たまたま来た人が京都は多そうだった)とも関係しているのかもしれないけれど、京都ではとにかく珍しがられた/便利がられたんですよね。じゃあせっかくなら電子決済で。(ピッ)。おお〜〜〜。という人がそこそこいた。東京では「(今日は)現金で払うって決めてるんで」という人が大半で、ほほ〜〜と思いましたね。珍しがる/便利がる人は皆無でした。キミたちちょっと電子決済端末に慣れすぎ/都会的なフリマイベントに場馴れしすぎだよ、と思った。いや、いいことなんですけど、たぶん。京都ではSquare端末を起点に接客が捗る瞬間も多々あったので、ちょっと寂しくもありました。

    そんなところ、かな〜〜。もっと早く振り返りを書けばよかった。あとこれは「じゃない夜」でも語ったことなんですけど、遊星出版の『天体観測とはなにか』という小説作品/本がめっちゃ気になっています。マジで気になっている。この本(遊星出版の本)は通販や卸しを行っておらず、フリマイベント等の現地で購入するしかないらしく、う〜〜気になるよ。読みたいな。買えたらよかったなあ……。という、こういう悔みが発生するのがひとり出店ですね。ブースのなかでおしっこ漏らさなくてよかったです。

    買ったもの:
    鈴木三十四&睦月『人間生活』『女だけの家族会議』(ねこのひたい文庫)
    大澤景『愛はかたむいている ―ジャド・フェアの詩』(胡桃谷)