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素直さや正直さが、偽善、衒い、暴力、慈悲、パフォーマンス、意味深な主張、無意味な力みに変わってしまわないように。素直さはただ素直さのままに、正直さはひたすら正直のままに。そうやって言葉を重ねていかなければ、真っ当に人と会話することなんてできないんじゃないだろうか。言外の意味なんて汲み取る必要はないのだ。駆け引きなんてなくっていいのだ。何も恐れる必要はないし、遠慮も気遣いもいらないのだ。分かり合いたい、分かち合いたいと心から思い、願うのならば。

私は正直でありたい。正直に人と話がしたい。そのためにこのテキストを書いているのかもしれない。

正直に書き、正直に語り、正直に読まれ、正直に感じ合えば、あらゆる意味でどんなにかけ離れている私とあなただったとしても、分かり合える瞬間がやってくる。そのとき私はようやく、「あなたは狂っていない」と、偽善、衒い、暴力、慈悲、パフォーマンス、意味深な主張、無意味な力み、すべてを取り払った気持ちで、言えるのだと信じている。

『ステートメント』
2014年
ミクスト・メディア、カンヴァス
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“statement”
2014
mixed media on canvas